東海大学 吉田響選手 99回箱根駅伝予選会 #hakone #ekiden #箱根駅伝

2019年の箱根駅伝を制した東海大学が、通算50度目となる本大会出場を決めた。今年の予選会は、エースの3年生走者が失速して苦しい戦いを強いられ、本大会出場10枠のうち下から2番目となる9位に滑り込んだ。吉田響(2年)の力走が、チームを救った。
吉田はレース直前、調子を落としていたという。当日も納得のいく走りはできず、「自分がもっとピーキングをうまくできていたら、チームとしても個人としても、もっと上位にくることができたはず」。結果発表後は、目に涙さえ浮かべた。「自分のやるべきことや未熟さを再確認した」レースになったという。
 それでも、長めの髪を振り乱して、ハーフマラソンを走り抜いた。タイムは1時間3分18秒。計500人以上が競ったレースで、東海大学では最上位の個人26位に入り、チーム成績を押し上げた。個人47位と力を発揮しきれなかったエースの石原翔太郎(3年)をカバーした姿は、チームを奮い立たせた今年正月の快走と重なるようだった。
 吉田は前回の箱根駅伝で、5区を走った。大学駅伝のデビュー戦ながら、「山登り」の豊富な経験と実績を誇る他校の上級生ランナーたちを抑え、区間2位の1時間10分44秒という好タイムをマーク。たすきを受けた時点で17位に沈んでいた東海大の順位を10位に上げた。チームは10区で逆転されてシード権を失ったが「自分の走りで人の心を動かせる。誰かの勇気や力になれるすごい舞台だな」と、得がたい経験をした。
 東洋大学OBの柏原竜二さん、青山学院大学OBの神野大地(セルソース)ら「山の神」と呼ばれたランナーに、幼い頃から憧れていた。険しい坂を駆け上る5区は順位変動が激しく、チームの浮沈を左右する重要な区間だからだ。中学や高校時代の指導者から「ピッチ走法で、他の選手よりも走りのリズムが速い。5区に向いている」と言われて育った。東海大学入学後、1年生ながら箱根駅伝きっての名物区間に起用されたのも、 両角速監督にその才能を認められたからに他ならない。
 予選会での吉田の力走を、両角監督は「さすがというか、すごい。持っているものを、きちんとレースの中で出し切る能力が高い」とたたえた。指揮官は、本戦を見据えて「適材適所で選手を起用したい。まずは吉田を5区で使えるようにしなきゃいけない」とも語り、強豪復活のキーマンとして、最初に吉田の名前を挙げた。
 再び天下の険に挑み、悔し涙をうれし涙に変えるチャンスを、吉田が手にした。

9位 10:47:03 東海大学

26位 1:03:18 10 吉田 響 (2)
47位 1:03:57 7 石原 翔太郎 (3)
49位 1:04:01 6 松崎 咲人 (4)
58位 1:04:05 11 鈴木 天智 (1)
81位 1:04:29 4 佐藤 俊輔 (4)
101位 1:04:43 1 宇留田 竜希 (4)
146位 1:05:16 12 竹割 真 (1)
161位 1:05:31 2 金澤 有真 (4)
180位 1:05:44 8 入田 優希 (3)
196位 1:05:59 5 杉本 将太 (4)

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